薬剤師の転職は働き手有利
薬剤師はとても不足しています。
特に東京都内の薬剤師の少なさは業界的には致命的で、厚生労働省が発表している有効求人倍率のデータを見ても薬剤師1人に対し約10個の求人があることがわかります。
つまり薬剤師は今、自分に有利な条件の職場に転職するチャンスの時期なのです。
薬剤師が不足する理由
薬剤師がなぜこれほどまでに不足してしまうのか、薬剤師という職業の特徴があります。
薬剤師はなぜか異常に女性の多い職種です。
女性は結婚や出産、育児などで一時離職や退職が多いというのもあって慢性的に人材不足が起きてしまう業界です。
また、薬学部が4年制から6年制へ変更された影響で、薬剤師そのものの数が減っていることも重要な原因の一つです。
増え続けるドラッグストア
また、各地にドラッグストアが増えているのも理由の一つです。
ドラッグストアの数は2013年には57,071件だった薬局も、2017年には59,138件にまで増加し、2019年ではさらに増えています。
薬剤師の数が同じであったとしてもこれでは不足してしまうのに、国家試験合格率も落ちている今では薬剤師が減っているので、不足するのは当然のことなのです。
好待遇を地道に探せばいい職場に出会えるかも
これらの状況から、求人、転職サイトや雑誌など薬剤師は常に募集状態です。
つまりは選び放題の時代なのです。
しかし、焦ってはいい職場には巡り合えません。
好待遇の稼げる職場をどう見つけるかはタイミングです。
常にアンテナを伸ばしておいて、そのチャンスを逃がさないということです。
薬剤師の転職 いい状況はずっとは続かない
確かに今は薬剤師は不足しています。
しかし、これが永遠に続くということはあり得ません。
したがって、どのタイミングで好待遇の仕事に就くかが勝負です。
厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」によると、薬剤師の従事先は「調剤薬局」・「医療施設」・「医薬品関係企業」がもっとも多いとされています。
薬剤師の需要
2018年の薬剤師国家試験の合格者数は10,194名でした。
そのうち新卒者は約8,129名です。
ですが新卒の薬剤師需要は、合格者の半数程度である4,000名前後と言われています、つまり、全員ではないんですね。
薬剤師が不足しているのに需要と釣り合わない?
これは全体の人数だけでなく「場所」がからんできます。
つまり、欲しい場所に薬剤師が不足している、しかし、希望者は競争率の高い場所に集まる。という現状なのです。
これを踏まえると、せっかくとった国家資格を有効に生かし、なおかつ好条件で働くには場所だけは妥協するのが一番好待遇に巡り合いやすい、ということになります。
薬剤師の年収はどれくらい?
では、いったいどの程度が基準で好待遇を選べばよいのでしょうか。
薬剤師の平均年収は「400万円~600万円」といわれています。
転職サイトの公開求人だけでも500万円前後の給与が提示されている案件が多いことからも、ある程度正確なデータと言ってよいでしょう。
これを基準に自分はどのくらいが希望なのかで転職を決めていきましょう。
今有利な薬剤師はハローワークや紹介では就職しないほうがいい
ここまでに書いたように、今現在は売り手市場の薬剤師。
私がこの状況で絶対にオススメしないのはハローワークと知人の紹介です。
売り手市場の中、薬剤師の求人情報は探せばいくらでもあります。
いざ、勤めてみたらイマイチだったときに辞めにくい知人の紹介の職場や、正直あまりいい案件のないハローワークで決めることはありません。
自分でじっくりと条件を吟味して決めてください。
好待遇が期待できる非公開求人
薬剤師の転職サイトで扱っている求人には「公開求人」と「非公開求人」があります。
登録制の転職サイトなどで扱っている非公開求人は応募者が殺到しないように非公開という措置を取っていることが多いため、一般的には見つけることができないような高待遇で転職をできるというメリットがあります。
こういったことからも転職サイトへの登録も考慮しましょう。